監視カメラ贈呈式

監視カメラ贈呈式ご挨拶

パンダ映像 パンダは日本では人気の動物です。このパンダの映像をインターネットで成都市パンダ繁育研究基地から日本まで送り、それを見る日本のパンダ愛好家が成都市のパンダの繁育事業に協力する目的で、私を会長として「CSパンダの会」が本年2月に札幌で設立され、この会からパンダの監視システムが本日寄贈される運びとなりました。ここで、会の名称のCはChengdu(成都)の頭文字であり、SはSapporo(札幌)の頭文字で、両市をつなぐプロジェクトという意味の他に、コンピュータ内でのパンダの映像を対象にすると言うことからCyberSpaceの言葉も兼ねています。

 そもそもこのプロジェクトの始まりは、私の研究室に留学中の北海道大学情報科学研究科博士課程3年目の莫舸舸君に端を発しています。昨年5月に莫君の故郷成都市を訪れ、アジアのIT先進都市を結ぶ現代の交易路「eシルクロード」に関する講演を行った際に、莫君の父親の莫景猷氏の経営する「成都華日通訊技術有限公司」の見学や、莫君の母親の楊治敏さんが関係するパンダの笹竹育成プロジェクトの関連で本研究基地を見学させてもらったことで成都市とのご縁ができました。

 IT技術を専門にしている我々がパンダのために何かできないか、と考えたのが先に述べたパンダの映像伝送とパンダ支援のプロジェクトです。具体的にこのプロジェクトを推進するために、札幌のIT企業のビー・ユー・ジー社の協力も得るために、昨年の12月には同社の服部裕之社長と技術者の加藤氏にも成都に来ていただいています。今年に入って先に述べた「CSパンダの会」が設立され、研究基地の余建秋副主任、先にお名前を挙げた楊治敏さんにも同会の副会長就任をお願いして、さらに研究基地の張志和主任にも副会長に加わっていただく事で内諾をいただいております。現時点では日本全国から200名を超える会員が本会に入会しています。日本側の事務局長はビー・ユー・ジー社の服部社長、中国側の事務局長は「成都華日東升信息技術有限公司」の莫舸舸社長が勤めています。先月6月には副会長のお一人の余氏には札幌に来ていただき、パンダの繁育に関する講演を行っていただいています。
贈呈式

 本年3月には日本からパンダ監視用Webカメラ13台を運び、「成都華日東升信息技術有限公司」の技術者の助けも借りて、パンダの監視が出来るシステムが出来上がっています。今回の贈呈式にあわせて、パンダの繁育場から研究基地の研究室までの約700メートルの距離を無線でつなぐ設備の設置にもとりかかっており、ビー・ユー・ジー社の加藤氏が3度目の成都訪問でそれを行っています。日本にパンダの画像を伝送する計画は着々と進んでいます。

 「CSパンダの会」の会員は、この秋に生まれるだろうパンダの赤ちゃんに名前をつけることでパンダ繁育支援を目的として、1口千円でパンダの「里親代」を募集しており、既に5万元(日本円70万円)のお金が集まり、研究基地にこの金額を渡しています。里親となったパンダを成都まで見に来る日本からの会員のツアーも計画中です。

 これまで本物のパンダが海を渡って日本まで行き、日中友好の使者の役目を果たしています。今度は実物のパンダではなく、パンダの映像が日本まで届き、日中友好の架け橋となろうとしています。本日贈呈のシステムはそれを実現する装置であり、意義深いものと考えています。本日の贈呈式にご参加の皆様にお礼を申し上げるとともに、今後さらに日中の友好関係が発展することを願って、贈呈式のご挨拶と致します。

2005年7月8日
             

研究基地看板 取り付けられたカメラ 寝ているパンダ

CSパンダの会会長
北海道大学名誉教授
青木由直